paste of glass technigue 石田家のパート・ド・ヴェール

我々の制作しております技法「鋳込み硝子」(別名パート・ド・ヴェール)は古くは古代メソポタミア時代に存在し、日本でも勾玉などの制作に
使われていたと思われる方法です。この技法の独特の魅力は、一般のガラスの透明感や、硬質なイメージとは別個の、
やさしい色感とやわらかに光を透過する感覚にあると感じています。

このパート・ド・ヴェール技法に出会いましてから多くの年月が流れました。 思い出してみますと、あらたなる「和のパート・ド・ヴェール」とでも言うべきものを目指して、ひたすらに取り組んで参りましたように思います。
和の情緒や品格といった日本伝統の美的エッセンスを意識しながら、静謐なるものの持つ美しさを求めてものづくりをして参りました。
静かな中にたたずむ美、京都からの新しい風を作品に感じていただければ幸いです。

私どもは京都にて、ものづくりをさせて頂いていますが、この地には、工芸の伝統がございます。そして優れた作り手の方々が今も数多くおられます。
幸運にも、そのような多くのすばらしい人や作品との出会いがありましたおかげで、現在まで、ものづくりを続けさせて頂けたように思います。

「やわらかな光」をたたえる硝子、「その煌めき」が織りなす工芸の美の世界を、楽しんでいただけますと嬉しく思います。

技法)
まず図面上にデザインを模索する所から始まります。
デザインが決まったら原型をつくり、耐火石膏で型をとます。
そこにミリ単位の繊細な線刻を施し、硝子の粉をつめて窯で焼成します。
徐冷後に耐火石膏の型を壊して作品を取り出し、磨いて仕上げます。

注)
パート・ド・ヴェールはフランス語で「ガラスの練り粉」を意味します。
その起源は古代メソポタミアまで遡るが、一度消滅してしまった古い技法です。
一九世紀末、アール・ヌーボー期のフランスに蘇りました。
だが、個人作家の秘法とされたため、再び途絶えてしまいました。